ホンダが電動キックボードに参入するらしい。
他を圧倒する高性能。安定性が凄まじい。動画を見ると一目瞭然。
・バランスアシスト機構により足を乗せたまま静止する事も可能
・歩く速度でも安定
・小回りが効く(最小回転半径は不明)
一応厳密に書いておくと、ホンダの新事業創出プログラムからベンチャー企業として「株式会社ストリーモ」を設立。社名と同じ製品名「ストリーモ」を開発中とのこと。
キックボードについてちょっと整理してみる。
・電動でないキックボードは2000~5000円と安価。重量も1.5kg程度と軽い。子供の玩具みたいなものだから当然だけど手軽さにおいて非の打ち所はない。
・2万円程度の安価な電動キックボードは日本仕様に非対応、つまり公道は走れない。見た目はすっきりしていてぱっと見は非電動。重量は8kg。2000円の非電動にモーターとバッテリーを付けたイメージでだいたい合っていると思う。私が見たのはブレーキとサスペンションも付いていて、時速7kmで電動が自動でON/OFFされるものだった。
・5万円程度の電動キックボードは日本仕様、つまり原付きバイク化している。免許が必要。ヘルメットも義務。ナンバーも取らないといけないし自賠責保険も払わないといけない。重量は17.5kg。ウインカーやら速度計やら、要はバイクと同じ装備が求められる。
・ホンダのストリーモは26万円。重量は約20kg。
電動キックボードは以下の法改正がほぼ決まっている(※施行はまだですよ)。
・16歳以上
・免許不要
・ヘルメット不要
・原則車道だけど時速6㎞以下なら歩道OK
施行後は、2万円程度の安価な電動キックボードがそのへんを普通に走ることになる。年齢制限こそあるものの世界標準に近い状態は、私は歓迎すべきことだと捉えている。できることなら5年前にこの判断ができていたらもっと良かった。
16歳未満もヘルメット必要、と条件だけ付けて全解放してしまっていいような気がする。中学生が高校の学生証を偽造する、偽造学生証を中学生が買う、とかよりマシな世界だと私は思う。
不安視されている事故はたぶんその通りに起こるだろうけど、不安定すぎて速度を出すのは怖いので(→実際乗ったらわかる)、ほとんどの人は速度を抑えた安全運転に自然になると推測する。
ホンダのストリーモは高額すぎる印象はあるけど、それなりに売れるのだと思う。
安定性は安全性。キックボードは構造的にどうしても安定性に不安がある。企業が導入するなら安全性は必須だし、高校入学祝いに孫に贈るなら安全性の高いものを選びたい。結果、一部の層にはストリーモ1択になる可能性がある。
けど、やはり売れ筋は2万円程度の安価な電動キックボードだろう。折り畳み式で8kg程度ならバスにも電車にも持ち込める。私ならふらっとコンビニに行くのにも使う。まさに日常の足。じきにもっと安くてもっと軽いものが出てくるだろう。
2022年4月に法改正が決まるまでは、手軽で便利な乗物をわざわざ高価で不便な乗物に変えないと使えないとか日本マジで狂ってんな。と思っていた。
日本非対応の安価な電動キックボードがそのまま公道で使えるのがベストだと私はずっと考えていたので、今回の法改正は喜ばしいことだったりする。ただ、ぶっちゃけると法改正がされることは無いだろうとも考えていた。既得権益団体の反対をどうせ押し切れないんでしょ?と。
どうして規制緩和ができたのか本当のところはわからないが、もし可能であるならば、ドローン、自動運転車、空飛ぶ車、たぶん他にもたくさんあると思うけど、法規制が悪影響を及ぼしているものはどんどん規制緩和していってほしいと願う。
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