日本赤軍の重信房子元最高幹部(76)が20年の刑期を満了して出所した。
重信房子さんは「世界を変えるといい気になっていた。多くの人に迷惑をかけていることに気づいていなかった。大義のためなら何をしても良いという感覚に陥っていた」と自己反省している、と産経新聞のインタビューに答えたらしい(いつのインタビューなのかは不明)。
私は日本赤軍についてはほぼ何も知らない。
「日本赤軍」自体が聞いたことある程度で、起こした事件は「あさま山荘事件」をかろうじて知っているくらいだ。
あさま山荘事件をwikiで見てみると…
・浅間山荘とは軽井沢にある楽器製作所の保養所
・1972年2月、日本の新左翼組織連合赤軍の残党メンバー5人が、管理人の妻を人質に浅間山荘に立てこもった
・山荘を包囲した警視庁機動隊及び長野県警察機動隊が人質救出作戦を行うも難航
・死者3名(機動隊員2名、民間人1名)、重軽傷者27名(機動隊員26名、報道関係者1名)
・10日目に部隊が強行突入し、人質を無事救出、犯人5名は全員逮捕。
・酷寒の環境における警察と犯人との攻防、血まみれで搬送される隊員、鉄球での山荘破壊など衝撃的な経過がテレビで生中継され注目を集めた。最高視聴率89.7%
あーこれヤバいヤツだ。
というか、日本赤軍が関わった事件はどれもこれもヤバい事件でした。「テルアビブ・ロッド空港事件」「クアラルンプール事件」「ダッカ事件」などなどなどなど…。
・日本赤軍とはなんぞや?
「共産主義の国際テロ組織」ですかね。
「国際根拠地論」とやらを思想のベースにしていたらしい。
内容は、まず小国の「労働者国家」に潜入、その国の指導者を取り込んで「国際根拠地」とする。そこから、先進国の暴力革命を誘発させ、併せて第三世界の民族解放革命も起こして「世界革命戦争」へと発展させる。(→参照サイト)
私が意外だったのは、ソ連や中国などの社会主義国も「労働者国家」として革命の対象になる点ですが、細かい話はまあいいでしょう。
目的は「貧富の差がない平等な世界」の実現。
実現させる為の手段が武力行使で、海外を拠点にしていた為に、国際テロ組織にしかなれなかった。
・意味があったのか?
目的の「貧富の差がない平等な世界」は完全に政治の分野です。これをテロ行為で叶えるというのにそもそも無理があると私は思う。
国際根拠地論に「第三世界(=開発途上国)の民族解放革命も起こして」とあり、1つの重要な通過点として扱われていると思うのですが、これって2011年頃に中東・北アフリカ地域で起きた民主化運動「アラブの春」を連想しますね。FacebookやTwitterで大衆の不満が拡散・共有された結果、あちこちで長期独裁政権が倒壊したやつです(→その後はあまりうまくいかなかったみたい)。
「少人数のテロ行為」より「大人数の暴動」のほうがよほど強い。
というか、テロ行為で国家が転覆した話とか私は聞いたことがないのだけれど、実例ってあるのだろうか?
もし無いのなら、日本赤軍が手段として選択した武力行為(テロ行為)は、悪手ですよね。
アラブの春でも武力行使は絶対にあったとは思うけど、「空港で銃を乱射して24人死亡76人重軽傷」や「山荘に10日間人質を取って立て籠もり数十人の死傷者を出した事件」では、何も実現できないんじゃないか?と私は思う。単なる頭のおかしい人としか思わないし、そんな人が何を考え理想としていたとか全く興味がない。
私は、日本赤軍は意味がなかったと思う。理想はいいけど手段を間違えた。
・どうすれば良かったのか?
ひろゆきさん、成田悠輔さんの過激発言に「若者は独立国家を作れ」「東京都千代田区を乗っ取れ」的なものがあるんですけど、これをやれば良かったと私は思う。
実例としてニウエ国という人口1500人の島国がある。「ニウエ国を作った人は日本人で西野亮廣の友達」というのは調べても真偽がわからなかったけど、1500人で国が成立するのは事実(ニュージーランドに属するようなので単独で独立していられるかは微妙なところだし、他にも問題は山積みのようだけど)。
国ではないけどアメリカがロシアから買った領土がアラスカなので、国土は買うこともできる。というか日本の土地が中国に買われている問題があるので政府はちゃんと規制したほうがいいんだけどそれはまた別の話。
まあ要するに、政治力と資金力があれば国は作れるし維持もできる。自分たちの思う理想国家を作ればいい。
他人にとっても魅力的であれば人は増えるし、人数が増えればできることも増える。
どうせ利権で腐敗していくことになると思うけど、それはまた別の話なのでここでは触れない。
・私の結論
理想を掲げて実現に向けて努力するのは何も間違っていない。
けど、手段を間違えてはいけない。
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