インドの立ち位置が好き勝手言われているので、ちょっと別の方向から口を出してみる。
インドは超大国
・2030年にインドの人口は中国を抜き世界1位になる
・2030年にGDPもアメリカ、中国に次ぐ世界3位になる
・軍事費は現在既に世界3位の金額
→過去のイメージのまま中国やインドを見下してる日本人が多いように思う。現実を見たほうがいい。
2021年の世界人口
・世界人口は78億7500万人(前年から8000万人増加)
・1位中国(14億4420万人)
・2位インド(13億9340万人)
・3位アメリカ(3億3290万人)
→3位以下との差は昔も今も圧倒的。
今後の人口
・中国は2030年に14億5000万人で頭打ち
・インドは2040年代前半に15 億人弱で頭打ち
→2020年代中にインドが1位になるという見方もある。
インドの外交関係
・パキスタンとは完全に敵対的
・ロシアとは一貫して友好的(武器も政治も文化も世話になってきた)
・中国とは領土問題で敵対的
・アメリカはパキスタンの友好国だったので基本的には仲が悪い
・アフガニスタンでお馴染みのタリバンを支援したとしてアメリカは2018年にパキスタンと決別した
・ 結果、2007年に設立されたクアッドが2019年から動き出し注目されるようになった
→インドは基本的に特定の勢力に与しない非同盟主義の国であり、クアッドに参加したこと自体に驚く。
クアッド
・2004年にスマトラ沖大地震及びインド洋津波被害に際して、日米豪印がコア・グループを結成し、国際社会の支援を主導
・2007年にクアッド設立
・2018年頃に「自由で開かれたインド太平洋戦略」として対中国の性格を帯びるようになった
→元々が災害支援として始まっているので、インドが参加しているのだとわかる。ただしインドは「自由で開かれたインド太平洋戦略」には付かず離れずの立場を崩していない。
インドはパキスタンと常に紛争状態
・ヒンドゥー系インド人が独立したのがインド
・イスラム系インド人が独立したのがパキスタン
・東パキスタンがごちゃごちゃした末に独立したのがバングラデシュ
・印パ戦争は第1次~第3次まである
・戦争じゃなくてもパキスタンとの国境での紛争は日常的
・中国との国境でも軍事衝突は起きていて、死者も出ている
・インドは核武装している
・パキスタンも核武装している
→ウクライナに侵攻したロシアを避難しないのは、永らく世話になってきた友好国だからというだけではなく、インドがパキスタンを侵攻するという選択肢を自ら捨てない為とも言われている。
→実戦経験を考えるとインドの軍隊は数字以上に強いのかもしれない。
インドの抱える問題
・汚職
・暴力
・ドラッグ
・レイプ
・カースト制度
・財閥(イギリス統治時代の特権階級の名残り)
・貧富の差(平均年収160~180万円。土木技術者55万円。ソフトウェア開発者/プログラマー1200万円)
・児童婚(違法になったけど実態として今も残る)
→差別と格差が激しく、内政はものすごく大変そう。
→ヒンドゥー教は世界で11億人。うち10億人がインド人。同じ価値観の他国がないのは不利に働くことがあるかもしれない。
カースト制度の実態
・2019年、結婚式で上位カーストのグループの前で椅子に座り食事をしたことにより、21歳男性が暴行され9日後に死亡した。
→ワンピース(マンガ)における天竜人(支配階級)のように、圧倒的に雲の上の存在として振る舞っているように感じる。ちょっと私の理解の範囲を超えている。
レイプのなくならない国
・男尊女卑が根強い
・カーストの上下関係が強い
・結果、上位カーストの男性は何をしても許される(と思い込む)状態になる
→男尊女卑はどこから来るのだろう?
実際に起きたレイプ事件
・2012年、バスに乗車した23歳女子学生が集団レイプされ殺害された。交際相手の男性と一緒にバスで帰宅中、男らが2人の持ち物を盗んだ上、女性をバス後部に連れていき集団でレイプ、鉄の棒で殴打もした。男性も服をはぎ取られ暴行を受けた。その後男らは裸の被害者を走行中のバスの前方ドアから放り投げた。
・2013年、夫と旅行していたスイス人女性がレイプされた。夫婦は自転車で旅行中。当日は森の中でキャンプをしていた。7人の男がテントにいた夫婦を襲った。
・2015年、日本人女性観光客(22)が3週間にわたり地下室に監禁され、繰り返し強姦された。繰り返し性的暴行を受けたことと劣悪な生活環境により健康状態が悪化したため、医療機関に連れて行かれ、その際に逃亡に成功した。男5人が逮捕された。
・2016年、生後7か月の女の赤ちゃんをレイプしたとされる17歳の少年が、赤ちゃんの父親に両手を切断される事件があった。
・2018年、首都ニューデリーの自宅でレイプ被害に遭った生後8か月の女児が、病院で3時間に及ぶ手術を受けていたことが分かった。
・2019年、銃を突きつけられてレイプされたと被害を訴えていた女性が、裁判所で証言するため駅に向かっていたところ、レイプの加害者を含む男ら5人に油をかけられた上火をつけられた。女性は激しい火傷を負って重体。
・2021年、抵抗する被害者を激しく殴り倒した後、「拒めば殺すぞ!」と脅迫し集団レイプ。暴行後、血まみれになった女性を裸のまま電柱にぶら下げた。この女性は村の住民によって無残な状態で発見され病院に運ばれた。治療を続けているが危篤状態。
→これ全部現実の出来事です。恋人と一緒にいた女性をバスの中で集団レイプしてドアから投げ捨てて殺したとか、赤ちゃんをレイプして両手を切断された17歳少年とか、現実世界の話とは思えない。
…いかがだったでしょうか。
超大国という明るい面に対して、差別と格差が引き起こす暗い面のまあ暗いこと暗いこと。
正直なところ、理解できないものに対する気味の悪さを私は感じてしまいます。中国、北朝鮮、IS、タリバン、ミャンマー、などと違って、頭で理解できない部分が多いのかもしれませんね。
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